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第14回 アジアセーリング選手権 2010年はアジア大会の年です。2006年の前回大会はカタール・ドーハで開催され今年は11月に中国・広州で開催されます。アジア大会に先立ちセーリング競技は広州の南東にある汕尾市にて、アジアセーリング選手権が開催されました。 アジア大会では前回のドーハからマッチレースが採用されており、今回が日本からの初参加になります。JSAFが「勝ちにいくアジア大会」を目標に掲げるアジア大会の前哨戦であるこの大会は2009年の全日本マッチレース選手権で優勝した実績から『Team Albatross』がJYMAからの推薦を受け、中村匠(Helm)、笹木哲也(Head Sail)、伊藝徳雄(Bow)、佐藤大介(Main Sail)が出場し、金メダルを獲得することができました。 汕尾は広州・白雲国際空港からバスで4時間、中国のセーリングトレーニングセンターが会場になります。公安警察のセキュリティゲートに守られたセンター内の施設にはホテル、レストラン、ディンギーヤード、ポンツーンが設けられています。 22日から現地入りした我々ですが、Briefingで初めてレースが26日からの開催であることを知らされました。マッチレース種目は運営の中心がISAFから派遣された欧米人アンパイアが中心となって行われておりましたが、彼らから現地の中国人スタッフへの教育から必要なようで大会までに運営の練習を行いたいとのことでした。旗揚げの練習から始める姿があり、海上で英語の通訳がいないとコミュニケーションができない中国人レースコミッティもいてレガッタを多く経験している我々にとって少し心配にさせる部分がありました。これもセーリングが発展途上であるアジア地域の一面なのでしょう。 今回マッチレースに参加した国は中国、タイ、パキスタン、インド、シンガポール、韓国、そして日本の7国で、ダブルラウンドロビンの上位4位がセミファイルでベストオブ5を行った後に、ファイナルでベストオブ5を対戦するフォーマットです。 このアジア選手権は、マッチレーシングチームやスポンサードチームとして個々のチームでインターナショナルマッチレースに参加するのではなく、“日本代表(Team JAPAN)”としての参加であったことが特徴でした。イベントグレードがありスキッパーにランキングポイントが付くことは無く、また賞金を得られるわけでもありません。表彰台に上がった際に所属チーム名やスポンサー名が発表されるわけでなくて、日本代表として表彰台に立つことになります。スポンサードチームとして活動する方に敢えて参加するにあたってのマイナスの面を言えば、先にもあるようにスポンサーの広告を出しにくいものであると思います。それはオリンピックの商業的イベントにさせない方針があるからかもしれませんが。マッチレースはディンギー種目とは異なり自艇の使用ができないことから船やセールにスポンサーロゴを貼ることもできません。余談ですが実際我々はスポンサーのウェアでレースをしましたが表彰台には『Team JAPAN』のウェアを借りて上がることになりました。 今回、皆様の期待を受け結果として金メダルを獲得することができ、現在アジアにおける日本のマッチレースは非常に高いレベルにあることを証明できたレガッタであったと自負しております。しかし先にも述べたとおり我々以外の国はセーリング競技の発展に対して非常に強い意気込みが感じられ、その成長度は過去の日本のマッチレース界の成長よりもスピードを感じるものでした。11月の本大会はこのアジアセーリング選手権よりももっとconpetitiveな大会になることは間違いないでしょう。 |
www.matchrace.gr.jp
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